7月4日からのこと その4
昨年の“令和2年7月豪雨”とその後の水害による九州7県・東海1県・中部2県・東北1県、この全11県の被災住家状況オープンデータを、GISソフトでの処理後にweb上へ視覚化してきました。
2020年7月14日に被災住家に関するデータ入力を開始しましたが、島根県でその日に発表されていた第1報以降の対応がゴッソリ抜け落ちてしまっていました。
防災科研さんが昨日対応してくれて今は全12県、地域的な漏れのないデータに近づいた気がします。
発災から10カ月以上が経過していますが、未だに熊本県からの被災報告がアップデートされていて、上がってくる被災住家の数字にも変動があります。(次回は6月3日発表の予定です)
データを都度入力して更新していますが、熊本県と球磨川の被害の甚大さはいずれ自分の目で確認しなければならないように思います。
オープンデータとして公開された島根県 被災住家CSVをN2EMホームページからダウンロードして、昨夜、地図上に視覚化するためにGISソフトでデータ処理していました。
ホームページの構成・データ公開の手法(htmlに直接書く or ダウンロード用CSVを用意する etc.)に各県毎の差異があります。
さらに市町村毎の行政コード・名称・読み仮名・人口・世帯数等の属性情報をGISソフトで調製しなければならないのですが、行政組織毎の差異を1つのフォーマットに吸収するための手間は意外にかかります。
各県・各市町村における統一フォーマットの運用も可能だとは思います。
が、実務用途・公開用途のダブルスタンダードが存在することになってしまえば、常に正確性と迅速性の両立が優先される非常時にかかる負担は増すばかりです。行政の職員さんは増えないのに。
で、GISは相変わらず使われないまま…
良好な産官学の連携と同じくらい、技術者にフォーマットやロケーションの違いを吸収する柔軟性・対応力が必要とされていると感じます。