今年の雪

【気象データ】

梅雨時期の降雨量が平年と比較してどうだったか?
例年9月後半になると気象庁から梅雨に関する情報が確定値として公開されますが、令和6年の梅雨情報について4DGISLabらしく地図ベースで今年も視覚化しました。

事例05 梅雨入り・明け状況
※ 今回のデータ入力で更新したのはページ中央部の『梅雨時期の降水量平年比マップ』です

昨年、中越地方は稲作に深刻な影響が出るくらい降雨に恵まれなかったにも関わらず平年比124%
今年、この辺は平年と似たような状況でありながら能登地方に豪雨災害が発生して平年比117%

南北に細長い北陸地方を予報することの難しさを感じます。

 

 

目下、気になっているのはこの冬の雪の塩梅。

雪が少なければ生活するのが楽ですが、雪を観光資源にしている業種(スキー場や除雪業者など)の経営に悪影響があり、雪が多すぎれば生活するのに面倒なことが増えるし、働き手が減少している現状ではライフライン(道路や電線など)遮断からの早期復旧に過度の期待もできない。
線状降水帯やJPCZ(日本海寒帯気団収束帯:Japan sea Polar air mass Convergence Zone)を予期できても、コントロールできるようになるには相当の時間がかかりそう…

「傾向だけでも掴めないかな?」と思って、いくつかのデータを視覚化してみました。

エルニーニョ現象と積雪深(長岡)の関係 (クリックするとグラフが開きます)

エルニーニョ現象が発生するのは遠く離れた南米ペルーの西側海域ですが、地球の反対側で起きている現象で雪の塩梅が変わるのはグラフにも表れているように見えます。

 

青の塗潰し折れ線(エルニーニョ基準値との差)がプラスであればエルニーニョ現象が発生、マイナスになればラニーニャ現象が発生という状況になりますが、

エルニーニョ現象の時は降雪量多め(赤・オレンジの値は多い)
ラニーニャ現象の時は積雪量少なめ(赤・オレンジの値は少ない)

という感じで、青の塗潰し折れ線が上振れしている年は降雪量が少なめで、下振れしている年は降雪量が多めになっています。

 

約10年間を視覚化してみましたが、2016~2017年の冬に近い状態になりそうな気がします。
もっとも油断は禁物、万が一への備えは欠かせないのですが…

 

 

topic

前の記事

百戦殆からず(孫子)